寒さが急にやってきました。今年は秋らしい気温になかなかならないと思っていたら、急に気温が下がってきました。
この変化に身体もついていくのが大変、という方も多いのでないでしょうか。
頭痛や疲労感、冷えやむくみを感じて、来院される方も増えております。
「血」の働きについて
血流が悪い、血液が不足している。東洋医学では「瘀血」「血虚」という表現をします。
東洋医学の「血」とは、栄養作用と精神活動を支える役割があるとされています。
全身を巡って身体のいろいろな部位に栄養を与え、潤す役割があります。
「血」が足りなくなると、髪や皮膚、爪などのツヤが足りなくなります。
また精神活動を行うために必要な栄養を与えると考えられている為、思い悩み過ぎると「血」を消耗しすぎるといわれてます。
そのため、「血虚」になると、頭痛やめまい、不眠や不安などの症状がでることがあります。
「瘀血」では、血の流れが滞り、こりや痛み、月経痛や冷えなどが起こりやすいとも考えられています。
また、冷えの為に血の流れが悪くなり、「血寒」という状態になると、これは瘀血と同じような症状をもたらします。身体を温めることが予防につながります。
ふくらはぎの筋肉を動かそう
このように、血流をよくしておくというのは、身体にとってとても大切です。
特に下肢の静脈を流れる血液は、身体の末端のほうから戻ってくる血液を運んでいて、立ったり座って過ごすことの多い人は、血液が心臓に戻るのに、重力にも逆らってあがって来なければならないので、大変です。
動脈の血液は心臓の拍動の勢いで、各臓器で栄養を与えたあと、その後、静脈血を心臓まで戻りきらせることが難しいため、逆流しないよう静脈には弁があります。周りの筋肉や動脈の動きを利用しながら血液が戻ってくるので、筋肉を動かすことはとても大切です。
特にふくらはぎの筋肉を動かしてあげることで、足の静脈血は戻りやすくなります。ずっと足を下に降ろして、動かさずにいると、血液が足からなかなか上がってこれず、むくみの原因となりやすいです。
歩くことは効果的ですが、時間がなかなかとれないと言う方は、かかとの上げ下げ運動を行うのもふくらはぎの筋肉を動かすのに有効です。
ツボを温めて血流をよくするお手伝い
【女性の血流改善にお勧めのツボ】
温めたり、じんわり押したりしてセルフケアにご活用ください。
- ***三陰交*** さんいんこう
足のすねの内側で、内くるぶしから、自分の手の指4本分上に上がったところ。
〔三陰とは、太陰脾経、少陰腎経、厥陰肝経という3つの陰経の経絡が交わるところ、という意味で、婦人系の症状に使われるツボです〕
- ***血海*** けっかい
太ももの内側で、膝のお皿の上の角(膝の骨は逆三角形のような形をしています)から、指3本分上のところです。
〔名前も血の海。血流に関係があり、子宮の症状や生理痛にも使われるツボです。〕