秋の体調管理について

秋めいた気候となって来ました。日中も少しずつ気温も下がってきて、吹く風も空も雲も秋を感じられるようになってきました

東洋医学の古典には秋のこの時期「容平」というと書かれています。秋になると凡てのものがそろって、其の形態が平らかに容(かたち)づくられるということです。

 

この季節は夜がだんだんと長くなり、昼が短くなるので、暗くなったら寝て、朝は早いうちからおきましょう。

志は動揺することなく、静かに過ごし、おさえて安定させ、収縮させるように働く自然の力を少しでも緩和して受容するよう努めましょう。

気ぜわしくイライラすることが無いように、しっかりと引きしめていきましょう。肺呼吸を常に斉整に保ちましょうと書かれています。

この季節の養生法を誤ると、肺を傷つけてしまい、冬になると消化不良を起こす可能性があるので、気をつけましょうとされています。この後に訪れる冬は万物をしまい込む時期なので、その為のエネルギーを秋の内に蓄えておきましょうということです。

読書の秋、芸術の秋、秋の夜長、温かい飲み物を飲みながら、ゆっくりと音楽を聞いたり、読書をしたりして、じっくり、ゆるりと過ごしてみてください。また、きれいな景色をみて、きれいな空気を肺に取り込むなど、この季節を楽しんで過ごしていただいきたいと思います

腰痛に注意

急に気温が下がってくるこの時期、多く聞かれるのが腰痛です。今回は腰痛について少し見ていきます。

腰痛の原因には色々ありますが、

*パソコン業務やデスクワークによる長い時間同じ姿勢での作業が続く

*家事や介護などで、前屈みの作業が多い

などにより、普段の生活習慣の中でおきている負担のかかる姿勢の積み重ねが、姿勢の崩れの原因となり、姿勢性腰痛が起こりやすくなります。そして、いつも負担のかかる筋肉や、あまり使われずに筋力が衰えてしまうことなどで、姿勢の崩れが進んでしまいます。また、筋疲労が蓄積してくると、慢性の腰痛につながる可能性があります。

また、腰椎椎間板ヘルニアや変形性腰椎症、分離すべり症などの原因がすでにある方も、急な気温の変化などがきっかけとなり、筋の緊張が高まったり、循環が悪くなる事で、腰痛の症状が出てしまうという場合もあります。

腰をお灸でじんわり温めましょう

腰からは、下半身の(殿部から足にかけて)の神経が出ていて、腰痛をそのままにして無理をしていると、足の方にも痛みがでたり、感覚が鈍くなるなどの症状が現われることがあります。そうならないように、腰周りの血流の循環を良くしてあげましょう。

腰や仙骨(腰の下の方にあり、骨盤の真ん中あたり)、鼠径部をじんわりとお灸で温めると下半身全体もホカホカと温まってきます。

当院では、腰痛のある方や、足に冷えを感じる方には、腰や仙骨、鼠径部を棒灸で特にじんわりと温めていきます。

 

セルフケアとして、ご自分で腰にお灸をするのは難しいという方も多いと思います。そんな時は、足にお灸することをお勧めします。

東洋医学では、腰と足は経絡でつながっていて、その経絡の通り道にある足のツボにお灸をすると、腰にも影響を与えることができるという考え方があります。

「足の太陽膀胱経」は主に背中の後ろ側を通る経絡で、背骨の両側を通り、仙骨周り、太ももの裏、ふくらはぎの裏、足首の外側から足の甲にいき、足の小指までつながっています。

膝の裏や、足首、小指辺りは自分でもお灸しやすいところなので、お試しください。

腰の症状の出ている場所によって、お灸するお勧めのツボもありますので、ご来院の際、お身体の症状に合わせてご案内いたしますので、お気軽にご相談ください。


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