いよいよ12月。今年最後の月になりました。先日患者様より素敵なクリスマスリースをいただきました。治療院の入口にリースを飾らせていただき、季節を楽しみたいと思っています。
空気の乾燥や寒気が急に強くなってくるこの時期、風邪やインフルエンザも例年だと流行ってきます。
感染症対策にも加湿も大切と言われています。最近は湿度が30%台になってしまっている日も急に増えてきましたので、室内の加湿にも気を付けてお過ごしください。
東洋医学ではこの時期に強くなる「燥邪」や「寒邪」。これらが身体に入ってくると、風邪症状を引き起こします。「肺」はこの「燥邪」に弱いので、肺の機能を落とさない、免疫力を落とさないように過ごしていきましょう。
肺と皮膚の関係
東洋医学では、「肺」は、広く外にいきわたらせるという作用があり、身体の中の汚れた気を外に排出してくれたり、また身体の表面に「津液」や「衛気」を行きわたらせてくれています。
衛気とは、人が食べた物や飲み物や呼吸によって作られる後天の気の一つで、身体の中(特に体表)に流れています。この衛気は外から外邪が身体の中に入ってこないように守ってくれる役割があります。また、全身を温めて養ってくれる作用もあります。
「肺」の作用がよい状態だと、「衛気」は身体の表面を潤し、皮膚の収縮と弛緩を調節をして、外邪の侵入を予防したり、体温を調節してくれます。その為、「肺」の機能が落ちると、風邪を引きやすくなったり、皮膚の乾燥、皮膚のかゆみなどのお肌の症状が起こりやすくなります。
肺と大腸の関係
東洋医学では、「肺」は「大腸」と表裏関係なっています。「肺」の作用が落ちてしまうと、大腸の潤いにも影響すると言われていて、その為、便秘などの症状が起こりやすくなります。
大腸の状態が悪いと、肺と関係のある皮膚にも影響があるとも言えます。
便秘気味の時はお肌の調子もいまいちという方も多いのではないでしょうか。腸を元気にすることでお肌も整えていきましょう。
腸内環境と免疫力
腸内環境が乱れると免疫力も低下しがちです。腸内環境を整えるには、腸内細菌のバランスが大切です。
腸内細菌には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌があり、悪玉菌を増やさないようにすることが大切です。悪玉菌が増えると腸の動きも悪くなり、腸内の老廃物も溜まりやすくなります。ヨーグルトや発酵食品などに含まれる乳酸菌をはじめ、善玉菌を増やしていきましょう。
腸は自律神経とも関係があります。自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、交感神経が優位な時は腸の働きがあまり活発ではありません。ストレスや多忙、過労で交感神経が優位な状態は続くと、腸内環境も乱れやすくなります。
リラックスしたり、休息している際は副交感神経を優位な状態になるので、胃腸の動きも活発になり、消化や吸収を助けます。しっかり栄養が吸収されると免疫力も上がってくることが期待されます。
また腸内の血流を良くすることで、栄養が吸収されやすくなり、脂肪の蓄積の予防にもつながる為、太りにくい身体作りにとっても大切です。
鍼やお灸でリラックス、ほっこり効果で腸とお肌を元気に
鍼灸治療では、全身にある肺や大腸に関係のあるツボや経絡を刺激することで、その作用を高めるお手伝いをしています。
施術を受けているうちに身体もほかほか、温かくなってきて、リラックス効果もあるので、血流アップ、免疫力アップ、身体本来の防御作用を高める手伝いにもつながります。
慈光堂では、自宅でできるセルフ灸のご案内もいたしております。お灸でほっこり血流アップ、寒さや乾燥に負けない身体づくりを応援しています。