まだ7月に入ったばかりですが、今年は6月の終わりには梅雨明けという例年にはない早さで季節が進んでいます。この異常な気温の高さは熱中症などのリスクも高まり、体調管理も充分に注意が必要です。
東洋医学では、夏の盛りに見られる暑さは、暑すぎてしまうと暑邪という六邪の一つとなります。
これが口や鼻、皮膚から体内に入ってくると、身体の抵抗力(正気)と戦います。この暑邪の方が抵抗力よりも強くなると身体に様々な症状を引き起こします。
暑邪が熱性が高いので、この邪にやられると、高熱を出したり、たくさんの汗をかいたり(多汗)、喉が異常に乾いたりします。
汗をたくさんかき過ぎると、身体の大切な構成要素の一つである津液が消耗してしまい、脱力感や脱水症状が見れます。
汗と共に気も身体から漏れてしまい、息切れや倦怠感、身体に力が入らない、無気力状態などもみられ、ひどいと痙攣などを起こすこともあります。これらの症状は、熱中症で見られる症状と同様です。
熱中症を予防しましょう
熱中症を予防するには、まずは暑さを避ける事が大切です。屋外はもちろん、熱中症のリスクは室内でも油断できません。
屋外では、日傘や帽子などを活用して、できるだけ直射日光に当たらないようにしましょう。日陰でこまめに休憩しながら過ごしましょう。身体に熱がこもらないよう、冷たいタオルや保冷剤などを使って、首の後ろや脇の下などを冷やしてあげるのも良いです。
室内では、エアコンや扇風機、サーキュレーターなどで温度調整して適温で過ごしましょう。カーテンやすだれ、緑(植物)のカーテンなどで、窓から外の熱が入ってくるのを防いだり、涼しい室内の冷気が外に逃げないようにすると、電気の節約にもなると思います。
また、体温調節がしやすいように衣服も通気性の良いもの、吸湿性のあるものがおすすめです。
そして、大切なのは水分補給です。一度にたくさんではなく、こまめに水分はとりましょう。塩分・ミネラルも必要です。汗で出て行ってしまう成分を補ってあげましょう。喉は渇いたと感じでから飲むのではなく、早めに少しずつがポイントです。
お灸で身体の免疫力アップ
身体の免疫力(正気)と病邪(この時期は特に暑邪)の戦いの結果、病邪が強いと病気になるというのが、東洋医学の考え方です。
つまり正気を強くすれば、病邪に負けない身体作りができるということです。正気を強くするのにお勧めの一つはお灸です。
お灸は免疫系の組織、器官に働いて、免疫系の細胞の活性を調節する事を行いうることが期待されています。室内の環境を整えて(適温な状態にして)、セルフメンテナンスの一つにお灸を是非お試しください。